FISHERMANS KITCHEN 代表
阿部和也氏
市川さんには、「にっぽんの宝物JAPAN大会」に
挑戦した際、プレゼンのセッションで
お世話になりました。
最初のセッションでは、私の生い立ちや過去の経験、
人生観に至るまで、丁寧に話を聞いてくださいました。
市川さんには、不思議と背伸びをせず、
ありのままの自分を話せる雰囲気があります。
自分をよく見せようとすることなく、自然体で
これまでの人生や仕事への思いを
伝えることができました。
プレゼンについては、実際の映像も見ていただきながら、
率直な意見をいただきました。
最初は「これでは全然ダメ」と厳しく指摘され、
少し戸惑いました。
正直に言えば、私は厳しいことを言われるのが
あまり得意な方ではありません。
それでも、市川さんの言葉からは、
相手を否定する冷たさではなく、
「この人の可能性を本気で引き出したい」という
深い愛情が伝わってきました。
だからこそ、その言葉を受け止め、
もう一度頑張ろうと思うことができたのだと思います。
私は6年前にうつ病を経験し、
一度は目の前が真っ暗になり、
前向きに活動することが難しくなった時期がありました。
そこから少しずつ自分を立て直し、
自分の内面と向き合いながら歩んできました。
市川さんは、そんな私の過去や弱さを
決して否定することなく、
今の私を受け止めたうえで、
この先どこへ向かうべきなのかを
一緒に考えてくださいました。
私は宮城県南三陸町で牡蠣の養殖をしています。
震災後、私たちの地域の漁師たちは、
養殖密度を以前の3分の1に減らして漁場を再設計し、
日本で初めて牡蠣養殖の国際認証を取得しました。
その結果、それまで成長に2年から3年
かかっていた牡蠣が、1年で品質の高い牡蠣に
育つようになりました。
私は長い間、「養殖密度を3分の1に減らしたこと」や、
「漁場を再設計したこと」そのものに
価値があると考えていました。
しかし、市川さんとの対話を重ねる中で、
本当の価値は、減らしたことではなく、
そこから生まれた「3分の2の余白」にあると
気づくことができました。
その余白があることで、牡蠣一つひとつに
十分な栄養が行き渡り、
品質の高い牡蠣が育つようになりました。
そして、海や漁場にも無理をさせない、
持続可能な養殖へとつながっていきました。
さらに、この「余白をつくる」という考え方は、
単なる養殖方法の話ではなく、
私自身の人生や、大切にしたい価値観そのものとも
深く重なっていることが分かりました。
自分は、なぜこの仕事をしているのか。
何を大切にして生きていきたいのか。
そして、この仕事を通して、
どのような未来をつくりたいのか。
自分の仕事に対する志ともいえる本質に
たどり着くことができたのは、
市川さんとのセッションがあったからです。
おかげさまで、「にっぽんの宝物JAPAN大会」では
準グランプリをいただき、
世界大会への切符を手にすることができました。
そして、その世界大会ではグランプリを
受賞することができました。
この結果は、単にプレゼンの技術を磨いたことで
得られたものではありません。
市川さんとの対話を通して、
自分の人生や仕事の意味を深く掘り下げ、
本当に伝えたいことにたどり着けたからこその
結果だと思っています。
市川さんとの出会いは、プレゼンを変えただけでなく、
私自身の仕事への向き合い方、
そして人生の捉え方を変える大きな転機となりました。
市川さんとの出会いとセッションがなければ、
今の私はなかったと思います。
心から感謝しています。
本当にありがとうございました。